公開日 2020-12-01
最終更新日 2021-12-28
ムッヒョです。
今回は、沖縄での電気通信事業で契約数トップシェアを誇る「沖縄セルラー電話」の銘柄分析をしていきます。
今回の記事を読むことで、この銘柄が購入・長期保有に向いているかどうかがわかります。
ぜひご覧ください。
基礎データ
株価 | 4570円(12/1時点) |
一株配当 | 154円 |
配当利回り | 3.37% |
株主優待 | カタログギフト |
優待利回り | 0.66%~1.1% |
配当+優待利回り | 4.03%~4.47% |
配当支払月 | 6.12月 |
セクター | 通信 |
沖縄セルラー電話は、大手通信キャリアブランド「au」を展開するKDDIを親会社に持つ通信事業業者です。
沖縄県内においては、日本の契約数シェア業界第一位のNTTドコモを抜いて、シェアの50%近くを占めています。
株価チャート


チャートは綺麗に右肩上がりしており、上場来高値をとっています。
株価は10年前と比較して3倍近くになっています。
業績推移

売上高、営業利益、純利益は綺麗に右肩上がりとなっています。
2020.3期には、売上高700億円弱を計上しています。
営業利益14億円弱を計上しています。
純利益10億円弱を計上しています。
営業利益率は安定して17~20%を推移しており、高水準です。
2021.3期には、売上高・営業利益・純利益ともに過去最高を予想しています。
同社含む通信株はディフェンシブ銘柄であり、業績が景気の動向に左右されづらい銘柄です。
景気に関係なく業績が安定しているので、配当金も安定します。
配当金目的で保有するのに向いている銘柄であるといえるでしょう。
キャッシュフロー推移

CF(キャッシュフロー)は企業の現金の流れのことを指します。
- 営業CF…企業の営業活動に関係した収益・費用の流れ
- 投資CF…現事業を維持するために必要な資金や事業拡大のために投資される資金の流れ
- フリーCF…営業CFから投資CFを引いたもの。ここから配当金や内部留保、借入金の返済などを行う。
通信事業は、安定した営業CFが見込める事業構造となっています。
基地局や回線の整備・維持に多額の投資CFが必要となりますが、上述の通り安定した営業CFが見込めるため、安定したフリーCFを創出することが可能です。
フリーCFはプラスを維持し続けています。
2020.3期は30億円強のフリーCFを創出しています。
配当金性向(PLベース)

- EPS…一株あたり純利益
- DPS…一株あたり配当金
配当性向を見ることで今後の配当の持続安全性を知ることができます。配当性向が低ければ低いほど安全性が高くなります。
PLベースの配当性向は、2020.3期で42%程度です。問題ないレベルです。
一般的に使用されている配当性向はPLベースのものですが、個人的にはCFベースの配当性向を見たほうがより正しい配当持続安全性を知ることができると考えています。
というのも、PLベースの配当性向には「発生ベース計上」「見積もり計上」など、今期のキャッシュイン・キャッシュアウトを伴わない項目(減価償却費など)が含まれているので、正確な配当安全性を見積もりづらいからです。
配当金性向(CFベース)

一般的にはPLベースの配当性向が利用されますが、配当金はフリーCFから支払われるものです。ゆえに、CFベースでの配当性向のほうが安全性をはかる際にはふさわしいと個人的には考えています。
CFベースの配当性向は、2020.3期で121%程度です。
2011.3期、2020.3期に100%を超えていますが、基本的には90%以下を推移しています。
数年間連続して100%を超えるようであれば、注意する必要があるでしょう。
通信業は、営業CF・投資CF共に激しい変動がないため、CFベースの配当性向が安定する傾向にあります。
現金等

利益剰余金は、俗に言う内部留保のことです。注意点として、現金だけではなく、設備・固定資産なども含まれています。
現金等は、企業がすぐに現金化できる証券などを含むキャッシュの残高のことです。
両者は区別して考える必要があります。
金融などの一部業界を除き、一般的には現金等に注目した方が配当安全性を知ることが出来ます。
現金等は、現在34億円弱が保有されています。
配当金支払額1年分程度しかありませんが、通信事業という安定したフリーCFを見込める事業形態なので、そこまで気にする必要は無いと思われます。
配当金推移

配当金は綺麗な右肩上がりで推移しています。
2020.3期は一株あたり145円です。
2021.3期は一株あたり154円と、9円増配の予想です。
株主優待制度




同社の株主優待は、親会社であるKDDIと同様のカタログギフトです。
保有株数や年月によってカタログギフトの内容が変わってきます。
長期保有することで優待内容がグレードアップしていくので、配当金目的の長期投資と相性が良いです。
配当金と違って優待には税金がかからないため、積極的に狙っていきたいですね。
ただ、最高ランクの株主優待(1万円分)を受け取るには300万円以上必要なので、中々に手が出しづらいですね。
配当方針
今後の事業展開に備えるための内部留保や、財務体質の強化を勘案しつつ、配当の充実化を図る事を基本方針としております。
https://www.au.com/okinawa_cellular/ir/dividend/ より抜粋
なんとも言えない配当方針です。
しかし、2021.3予で20期連続となる増配実績を誇っているので、今後も期待しても良いのではと思います。
個人的意見
通信業は安定した業績が見込めるストックビジネスであり、長期保有に向いている銘柄と言えるでしょう。
同社は株価チャートも綺麗な右肩上がりとなっており、オススメできる銘柄だと思います。
しかし、通信事業は国策銘柄とも言われており、昨今の政治情勢の影響で大手通信キャリアは今後の業績に不透明感が生じています。
明確な新料金プランが決定するまでは、当面は「様子見」することをオススメします。
※本日NTTドコモが新しい新料金プランを発表しました。おそらくKDDIやソフトバンクも追随する可能性が高いです。今後の動向に注意が必要です。
これからの時代は資産運用も重要になっていくでしょう。このブログが皆様の株式投資の手助けになれば幸いです。
親会社であるKDDIも長期保有にオススメの銘柄です。
↑(投稿情報などをつぶやきます)
※投資は自己責任でお願いします。当ブログは利益を保証するものではございません。
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