【銘柄分析】(9433)KDDI 【通信キャリア】

日本株・J-REIT

公開日 2020-11-23
最終更新日 2021-12-28

ムッヒョです。

今回は、通信キャリアの一角を占めるKDDIの銘柄分析をしていきます。

同社は増配株として有名です。保有に適しているかどうか分析していきましょう。

今回の記事を読むことで、この銘柄が購入・長期保有に向いているかどうかがわかります。

ぜひご覧ください。

 



基礎データ

株価3042円(2020/11/23時点)
一株配当120円
配当利回り3.94%
株主優待カタログギフト
優待利回り~0.99%
配当+優待利回り~4.93%
セクター通信

KDDIは、大手通信キャリアブランド「au」を展開する通信事業業者です。

契約数シェアは、NTTドコモに次いで業界第二位ですが、売上高・営業利益はNTTドコモを抜いて業界一位となっています。

株価チャート

画像に alt 属性が指定されていません。ファイル名: image-24.png

チャートは右肩上がりした後に横ばいになっています。

株価は10年前と比較して4倍近くになっています。

業績推移

営業収益、営業利益、純利益は綺麗に右肩上がりとなっています。

2020.3期には、営業収益5.2兆円強を計上しています。

営業利益1兆円強を計上しています。

純利益6400億円弱を計上しています。

営業利益率は安定して20%近くを推移しており、高水準です。

2021.3期は、営業収益・営業利益・純利益の全てが過去最高予想です。

同社含む通信株はディフェンシブ銘柄であり、業績が景気の動向に左右されづらい銘柄です。

景気に関係なく業績が安定するということは、配当金も安定するということです。

配当金目的で保有するのに向いている銘柄であるといえるでしょう。

キャッシュフロー推移

CF(キャッシュフロー)は企業の現金の流れのことを指します。

  • 営業CF…企業の営業活動に関係した収益・費用の流れ
  • 投資CF…現事業を維持するために必要な資金や事業拡大のために投資される資金の流れ
  • フリーCF…営業CFから投資CFを引いたもの。ここから配当金や内部留保、借入金の返済などを行う。

通信事業は基本的にストックビジネスなので、安定した営業CFが見込める事業構造となっています。

一方で、基地局や回線の整備・維持に膨大な費用がかかるため、投資CFも毎年一定額が必要になってきます。

基本的には営業CFも投資CFも激しい変動がないため、安定したフリーCFを創出することが可能です。

フリーCFは基本的にプラスを維持し続けています。

2020.3期は、7100億円強のフリーCFを創出しています。

2010.3期に多額の投資CFが計上されていますが、これはJ:COM買収に資金を投じたことが要因である一過性のものなので、あまり気にする必要はありません。

2013.3期に営業CFが減少していますが、これは法人税の増加が要因です。

配当金性向(PLベース)

  • EPS…一株あたり純利益
  • DPS…一株あたり配当金

配当性向を見ることで今後の配当の持続安全性を知ることができます。配当性向が低ければ低いほど安全性が高くなります。

PLベースの配当性向は、2020.3期で43%程度です。問題ないレベルです。

一般的に使用されている配当性向はPLベースのものですが、私個人はCFベースの配当性向を見たほうがより正しい配当持続安全性を知ることができると考えています。

というのも、PLベースの配当性向には「発生ベース計上」「見積もり計上」など、今期のキャッシュイン・キャッシュアウトを伴わない項目(減価償却費など)が含まれているので、正確な配当安全性を見積もりづらいからです。

配当金性向(CFベース)

一般的にはPLベースの配当性向が利用されますが、配当金はフリーCFから支払われるものです。ゆえに、CFベースでの配当性向のほうが安全性をはかる際にはふさわしいと個人的には考えています。

CFベースの配当性向は、2020.3期で36%程度です。問題ないレベルです。

通信業は、営業CF・投資CF共に激しい変動がないため、CFベースの配当性向が安定する傾向にあります。

2010年・2013年の配当性向の変動理由は、上述の「CFの推移」を参照ください。

現金等

利益剰余金は、俗に言う内部留保のことです。現金だけではなく、設備・土地といった固定資産なども含まれています。

現金等は、企業がすぐに現金化できる証券などを含むキャッシュの残高のことです。

両者は区別して考える必要があります。

金融などの一部業界を除き、一般的には現金等に注目した方が配当安全性を知ることが出来ます。

現金等は、現在3700億円弱が保有されています。

もし仮に利益が大きく低減しても、これを配当金支払いに当てることで、当面は配当を減配せずに維持することが出来るでしょう。

2013.3期に現金残高が半減していますが、これは長期借入金の返済、社債の償還による支出が要因の大半を占めているので、気にする必要はありません。

配当金推移

配当金は右肩上がりに推移しています。

2020.3期は一株あたり115円です。

2021.3期は一株あたり120円と、5円増配の予想です。

株主優待制度

https://www.kddi.com/corporate/ir/individual/stockholder/?bid=co-ir-ivtp-yutai より抜粋

同社の株主優待はカタログギフトです。

保有株数や年月によってカタログギフトの内容が変わってきます。

長期保有することで優待内容がグレードアップしていくので、配当金目的の長期投資と相性が良いです。

配当金と違って優待には税金がかからないため、積極的に狙っていきたいですね。

ただ、最高ランクの株主優待(1万円分)を受け取るには300万円以上必要なので、中々に手が出しづらいですね。

配当方針

KDDIは、2002年度より18期連続の増配を実現しています。「配当性向40%超」と「利益成長に伴うEPS (注1) 成長」の相乗効果により、今後も、持続的な増配を目指します。

https://www.kddi.com/corporate/ir/stock-rating/dividend/?bid=co-ir-ival-div より抜粋

持続的な増配を明記しています。

18期連続の増配実績も相まって、今後も非常に期待できます。

個人的意見

通信業は安定した業績が見込めるストックビジネスであり、長期保有に向いている銘柄と言えるでしょう。

同社は株価チャートも綺麗な右肩上がりとなっており、本来ならばすぐにでも買いたい銘柄です。

しかし、通信事業は国策銘柄とも言われており、昨今の政治情勢の影響で大手通信キャリアは今後の業績に不透明感が生じています。

明確な新料金プランが決定するまでは、当面は「様子見」することをオススメします。

これからの時代は資産運用も重要になっていくでしょう。このブログが皆様の株式投資の手助けになれば幸いです。



同社の子会社である沖縄セルラー電話も長期保有にオススメです。

 

↑(投稿情報などをつぶやきます)

※投資は自己責任でお願いします。当ブログは利益を保証するものではございません。

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