【銘柄分析】(9432)NTT/日本電信電話 【通信】

日本株・J-REIT

公開日 2020-11-27
最終更新日 2021-12-28

ムッヒョです。

今回は通信キャリアブランド、NTTドコモを子会社に持つ「NTT」の銘柄分析をしていきます。

同社は増配株として有名です。保有に適しているかどうか分析していきましょう。

今回の記事を読むことで、この銘柄が購入・長期保有に向いているかどうかがわかります。

ぜひご覧ください。

 



基礎データ

株価2520.5円(11/27時点)
一株配当100円
配当利回り3.97%
株主優待--
優待利回り--
配当+優待利回り--
配当支払月6.12月
セクター通信

NTT(日本電信電話)は、契約数シェア第一位を誇る通信キャリアである「NTTドコモ」、国内最大級のデータ通信企業「NTTデータ」、地域・国際通信事業を手掛ける「NTTコミュニケーション」「NTT東日本・西日本」など、数多くあるNTT系列会社を束ねる持株会社です。

つい最近NTTドコモを完全子会社化して話題になりましたね。

株価チャート

画像に alt 属性が指定されていません。ファイル名: image-24.png

チャートは右肩上がりした後に横ばいになっています。

株価は10年前と比較して3倍近くになっています。

業績推移

売上高、営業利益、純利益は直近で横ばいに推移しています。

※2012.3期以前は会計基準が現在と異なっているため営業利益が計上できませんでした。

2020.3期には、売上高12兆円弱を計上しています。

営業利益1.6兆円弱を計上しています。

純利益8600億円弱を計上しています。

営業利益率は14%程度を推移しており、高水準です。

2021.3期は、過去最高予想ではないものの安定した業績を予想しています。

同社含む通信株はディフェンシブ銘柄であり、業績が景気の動向に左右されづらい銘柄です。

景気に関係なく業績が安定しているので、配当金も安定します。

配当金目的で保有するのに向いている銘柄であるといえるでしょう。

キャッシュフロー推移

CF(キャッシュフロー)は企業の現金の流れのことを指します。

  • 営業CF…企業の営業活動に関係した収益・費用の流れ
  • 投資CF…現事業を維持するために必要な資金や事業拡大のために投資される資金の流れ
  • フリーCF…営業CFから投資CFを引いたもの。ここから配当金や内部留保、借入金の返済などを行う。

通信事業は、安定した営業CFが見込める事業構造となっています。

基地局や回線の整備・維持に多額の投資CFが必要となりますが、上述の通り安定した営業CFが見込めるため、安定したフリーCFを創出することが可能です。

フリーCFはプラスを維持し続けています。

2020.3期は1.1兆円強のフリーCFを創出しています。

めちゃくちゃ安定していますね。

配当金性向(PLベース)

  • EPS…一株あたり純利益
  • DPS…一株あたり配当金

配当性向を見ることで今後の配当の持続安全性を知ることができます。配当性向が低ければ低いほど安全性が高くなります。

PLベースの配当性向は、2020.3期で43%程度です。問題ないレベルです。

一般的に使用されている配当性向はPLベースのものですが、個人的にはCFベースの配当性向を見たほうがより正しい配当持続安全性を知ることができると考えています。

というのも、PLベースの配当性向には「発生ベース計上」「見積もり計上」など、今期のキャッシュイン・キャッシュアウトを伴わない項目(減価償却費など)が含まれているので、正確な配当安全性を見積もりづらいからです。

配当金性向(CFベース)

一般的にはPLベースの配当性向が利用されますが、配当金はフリーCFから支払われるものです。ゆえに、CFベースでの配当性向のほうが安全性をはかる際にはふさわしいと個人的には考えています。

CFベースの配当性向は、2020.3期で30%程度です。問題ないレベルです。

通信業は、営業CF・投資CF共に激しい変動がないため、CFベースの配当性向が安定する傾向にあります。

現金等

利益剰余金は、俗に言う内部留保のことです。注意点として、現金だけではなく、設備・固定資産なども含まれています。

現金等は、企業がすぐに現金化できる証券などを含むキャッシュの残高のことです。

両者は区別して考える必要があります。

金融などの一部業界を除き、一般的には現金等に注目した方が配当安全性を知ることが出来ます。

現金等は、現在1挑円強が保有されています。

もし仮に利益が大きく低減しても、これを配当金支払いに当てることで、当面は配当を減配せずに維持することが出来るでしょう。

2012.3期に現金残高が4000億円程度減少していますが、これは自己株式の取得を実施したことや、債務を返済したことが要因となっており、特にマイナス要素ではないので気にする必要はありません。

配当金推移

配当金は右肩上がりに推移しています。

2020.3期は一株あたり95円です。

2021.3期は一株あたり100円と、5円増配の予想です。

株主優待制度

同社は株主優待制度を実施していません。残念。

配当方針

中長期的に企業価値を高めるとともに、株主の皆様に利益を還元していくことを重要な経営課題の一つとして位置づけております。配当につきましては、安定性・継続性に配意しつつ、業績動向、財務状況および配当性向等を総合的に勘案して行ってまいります。

https://www.ntt.co.jp/ir/shares/dividend.html より抜粋

業績次第ということですね。

ただ、その事業の特性上、急激な業績の悪化が想定し難い点、現在に至るまでに増配を続けている点を考慮すると、今後も安定した配当を期待できると思われます。

個人的意見

通信業は安定した業績が見込めるストックビジネスであり、長期保有に向いている銘柄と言えるでしょう。

同社は株価チャートが綺麗な形であり、配当持続性も安定していて、利回りも悪くない、非常にオススメできる銘柄です。

しかし、通信事業は国策銘柄とも言われており、昨今の政治情勢の影響で大手通信キャリアは今後の業績に不透明感が生じています。

明確な新料金プランが決定するまでは、当面は「様子見」することをオススメします。

これからの時代は資産運用も重要になっていくでしょう。このブログが皆様の株式投資の手助けになれば幸いです。



 

↑(投稿情報などをつぶやきます)

※投資は自己責任でお願いします。当ブログは利益を保証するものではございません。

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