【銘柄分析】(8892)日本エスコン 【不動産】

日本株・J-REIT

公開日 2020-12-27
最終更新日 2021-12-24

ムッヒョです。

今回は、関西・首都圏にて不動産開発を行っている総合デベロッパー「日本エスコン」の銘柄分析をしていきます。

今回の記事を読むことで、この銘柄が購入・長期保有に向いているかどうかがわかります。

ぜひご覧ください。

 



基礎データ

株価868円(12/27時点)
一株配当38円
配当利回り4.38%
株主優待QUOカード
優待利回り~1.15%
配当+優待利回り~5.53%
配当支払月3.9月
セクター不動産

同社は、首都圏や関西で不動産開発を行っている企業です。

現在は中部電力と提携しており、中部電力の持分法適用関連会社となっています。

規模自体はそこまで大きくありませんが、安定感のある企業です。

株価チャート

画像に alt 属性が指定されていません。ファイル名: image-24.png

チャートは上昇した後、直近で横ばいに推移しています。

10年前と比べ、株価は8倍近くになっています。

業績推移

売上高、営業利益、純利益は綺麗に右肩上がりとなっています。

2019.12期には、売上高720億円強を計上しています。

営業利益130億円弱を計上しています。

純利益80億円強を計上しています。

営業利益率は13~15%付近を推移しています。

2020.12期は売上高、営業利益、純利益全てにおいて過去最高を予想しています。

この調子で頑張ってほしいですね。

自己資本比率推移

自己資本比率は25%付近を推移しています。

不動産セクターは自己資本比率が低くなることが多いので、そこまで気にしなくても良いです。

キャッシュフロー推移

CF(キャッシュフロー)は企業の現金の流れのことを指します。

  • 営業CF…企業の営業活動に関係した収益・費用の流れ
  • 投資CF…現事業を維持するために必要な資金や事業拡大のために投資される資金の流れ
  • フリーCF…営業CFから投資CFを引いたもの。ここから配当金や内部留保、借入金の返済などを行う。

フリーCFが不安定な推移をしています。

2019.12期は-46億円強のフリーCFを計上しています。

不動産業界は物件の仕入れ・開発で大量の金銭を使うので、営業CF・投資CFに多額のマイナスが計上されがちです。

物件が完成して売却するまで時間がかかるため、CFの推移はあまり気にする必要はありません。

配当金性向(PLベース)推移

  • EPS…一株あたり純利益
  • DPS…一株あたり配当金

※同社は2012.12期まで無配だったので、その分がグラフに繁栄されていません。

配当性向を見ることで今後の配当の持続安全性を知ることができます。配当性向が低ければ低いほど安全性が高くなります。

一般的に使用されている配当性向はPLベースのものですが、個人的にはCFベースの配当性向を見たほうがより正しい配当持続安全性を知ることができると考えています。

というのも、PLベースの配当性向には「発生ベース計上」「見積もり計上」など、今期のキャッシュイン・キャッシュアウトを伴わない項目(減価償却費など)が含まれているので、正確な配当安全性を見積もりづらいからです。

しかし、上述の通り不動産業界はフリーCFがマイナスになることが大半なので、今回はPLベースの配当性向に着目します。

PLベースの配当性向は2019.12期で30%程度です。問題ないレベルです。

配当金性向(CFベース)推移

※同社は2012.12期まで無配だったので、その分がグラフに繁栄されていません。

一般的にはPLベースの配当性向が利用されますが、配当金はフリーCFから支払われるものです。ゆえに、CFベースでの配当性向のほうが安全性をはかる際にはふさわしいと個人的には考えています。

CFベースの配当性向は、2019.12期で8%程度です。問題ないレベルです。

先述の通り、不動産業界ではフリーCFがマイナスになることが多いため、気にする必要はありません。

利益剰余金推移

  • 利益剰余金…俗に言う内部留保。現金だけではなく、設備・固定資産なども含まれている。
  • 現金等…企業が有事の際にすぐ現金化できる、投資有価証券などを含むキャッシュ残高のこと。

両者は区別して考える必要があります。

金融などの一部業界を除き、一般的には現金等に注目した方が配当安全性を知ることが出来ます。

不動産業界も、販売用の不動産や自社の建物といった固定資産を多く保有しているため、現金等よりも利益剰余金に注目します。

利益剰余金は、現在260億円弱が保有されています。

右肩上がりに上昇しており、業績拡大の真っ只中ですね。

配当金推移

配当金は右肩上がりに推移しています。

2019.12期は一株あたり36円です。

2020.12期は一株あたり38円と、2円増配の予想です。

株主優待制度

https://www.es-conjapan.co.jp/investor/stock/shareholder.html より抜粋

同社の株主優待は、1000~10000円相当のクオカードです。

長期で継続保有すると、クオカードの価値が上昇します。

最低でも1000株必要になるので、中々ハードルが高いですね。

株主優待は配当金と違って税金がかからないので、積極的に狙っていきたいですね。

配当方針

当社は、2016 年 11 月より配当政策の方針として累進的配当政策(1 株当たりの配当額を前年度の 1 株当たり 配当額(DPS)を下限とし、原則として 「減配なし、配当維持もしくは増配のみ」 とする配当政策)を導入し継続してまいりましたが、前述1.に記載のとおり、先行きが極めて予測困難な状況下であることから、内部留保の一層の充実を図る必要があると考え、「累進的配当政策」を見直し、取り下げることといたしました。

なお、配当性向については 30%以上を維持いたします。

配当政策については、株主様への還元を最重要とする方針についてはこれまでどおり変更せず、現在の環境を勘案し内部留保の確保に重点を移しながら、配当とのバランスを留意し、持続的な企業価値の向上及び最大化を図ってまいります。

https://www.es-conjapan.co.jp/corporate19950418/wp-content/blogs.dir/8/files/2020/07/db199f53b48b89fee2f31bea51e2eaf3.pdf より引用

同社は累進配当政策を掲げていましたが、現状の情勢を鑑みて累進配当政策を取り下げてしまいました。残念です。

情勢が落ち着いて、再び掲げてくれることを期待して待ちましょう。

個人的意見

同社は業績が拡大傾向にあり、優待のクオカードも使い勝手が良いです。

財務も安定しているので、投資先として考えると悪くない投資先だといえるでしょう。

もし同社が累進配当政策を維持していたならば、自分も保有していたでしょう。

しかし現在、累進配当政策を取り下げてしまったことを考慮すると「しばらく様子見」することをオススメします。

もし同社が再び累進配当政策を掲げてくれたならば、そのときは是非とも保有したいですね。

これからの時代は資産運用も重要になっていくでしょう。このブログが皆様の株式投資の手助けになれば幸いです。



 

↑(投稿情報などをつぶやきます)

※投資は自己責任でお願いします。当ブログは利益を保証するものではございません。

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