【銘柄分析】(8871)ゴールドクレスト 【不動産開発】

日本株・J-REIT

公開日 2021-01-22
最終更新日 2021-12-24

ムッヒョです。

今回は、マンション開発・分譲の中堅企業である「ゴールドクレスト」の銘柄分析をしていきます。

保有に適しているかどうか分析していきましょう。

今回の記事を読むことで、この銘柄が購入・長期保有に向いているかどうかがわかります。

ぜひご覧ください。

 



いきなり結論

  • コロナ関係なく業績が不安定
  • 購入はお勧めできない

基礎データ

株価1678円(2021/01/22時点)
一株配当50円
配当利回り2.98%
株主優待QUOカード
優待利回り0.6%
配当+優待利回り3.58%
セクター不動産開発

同社は東京、神奈川を中心とする首都圏を主な事業エリアとして、マンションの開発・分譲を行う「不動産分譲事業」と、オフィスビル等の賃貸を行う「不動産賃貸事業」を手掛けています。

事業規模の割に従業員数が少なく、従業員一人あたりの売上高が高水準であるという特徴があります。少数精鋭ですね。

株価チャート

画像に alt 属性が指定されていません。ファイル名: image-24.png

株価は10年間横ばいに推移しています。上記チャートには載っていませんが、2006年頃には一時期株価が7000円近くありました。

業績推移

売上高、営業利益、純利益は不安定な推移をしています。2015年頃から業績が再び上昇し出しましたが、最近またもや下落気味な推移をしています。

2020.3期には、

  • 売上高 350億円弱
  • 営業利益 120億円弱
  • 純利益 76億円弱
  • 営業利益率 33%程度

を計上しています。

コロナの影響により、2021.3期には・営業利益・純利益のおよそ50%減を予想しています。

今後どのように推移していくかに注目する必要がありそうです。

自己資本比率推移

※不動産業界は高額な商品(不動産)を扱う都合上、借り入れが必要になり自己資本比率が低くなる傾向にあるので、自己資本比率の指標をあまり気にする必要はありません。

自己資本比率は企業の総資本に占める純資産の割合を示す指標です。

  • 計算式…(純資産/総資本)×100
  • 総資本…負債(借金)及び純資産の合計
  • 純資産…返済の必要が無い資産

自己資本比率が高いほど中長期的に見たときの倒産の可能性が低くなるので、基本的に自己資本比率は高い方が好ましく、40%以上あることが好ましいとされています。

自己資本比率は50~65%を推移しており、不動産関連の企業の中では大分高い水準にあります。

キャッシュフロー推移

※不動産業界は物件の仕入れ・開発で大量の金銭を使うため、営業CF・投資CFに多額のマイナスが計上されます。また、物件が完成しても売却するまで時間がかかり、会計上棚卸し資産(在庫)として計上され、フリーCFに計上されるまでに時間がかかります。そのため、CFの推移はあまり気にする必要はありません。

CF(キャッシュフロー)は企業経営における現金の流れを示す指標です。

  • 営業CF…企業の営業活動に関係した収益・費用の流れ
  • 投資CF…現事業を維持するために必要な資金・事業拡大のために投資される資金の流れ
  • フリーCF…営業CFから投資CFを差し引いたもの

フリーCFから配当金の支払い・借入金などの返済などを行うので、基本的にはフリーCFがプラスになっていることが好ましいです。

過去10年間のフリーCFは不安定な推移をしており、2020.3期は28億円弱のフリーCFを創出しています。

配当金性向(PLベース)推移

配当性向(PLベース)は一株あたり純利益に占める一株あたり配当金の割合を示す指標です。

  • 計算式…(DPS/EPS)×100
  • EPS…一株あたり純利益
  • DPS…一株あたり配当金

配当性向を見ることで今後の配当持続安全性を知ることができます。配当性向が低ければ低いほど今後の配当持続安全性は高くなるので、基本的に配当性向は低い方が好ましく、60%以下が好ましいとされています。

配当性向(PLベース)は2020.3期で40%程度です。

2021.3期には、EPSが減じたもののDPSも減少したため、配当性向(PLベース)は53%程度を予想しています。

配当金性向(CFベース)推移

※CFの推移が当てにならない以上、CFベースの配当性向もあてになりません。読み飛ばしても問題ありません。

配当性向(CFベース)はフリーCFに占める配当金支払額の割合を示す指標です。

  • 計算額…(配当金支払額/フリーCF)×100
  • フリーCF…上記「キャッシュフロー推移」参照
  • 配当金支払額…配当金として支払った金銭の総額

一般的にはPLベースの配当性向が利用されますが、配当金はフリーCFから支払われるものです。ゆえに、CFベースでの配当性向のほうが安全性をはかる際にはふさわしいと個人的には考えています。

配当性向(CFベース)は2020.3期で90%程度です。

利益剰余金推移

※不動産業界は、販売用の不動産や自社の建物といった固定資産を多く保有しているため、現金等よりも利益剰余金に注目します。

  • 利益剰余金…俗に言う内部留保。現金だけではなく、設備・固定資産なども含まれている。
  • 現金等…企業が有事の際にすぐ現金化できる、投資有価証券などを含むキャッシュ残高のこと。

両者は区別して考える必要があります。

一般的には現金等に注目した方が詳しい配当持続安全性を知ることが出来ますが、一部の業界に限っては利益剰余金を指標とします。

利益剰余金は現在990億円弱が保有されています。利益剰余金が増加していないということは、業績の拡大がされていないということなので、あまりよろしくありません。

配当金推移・増配率

安定に推移していましたが、直近の2021.3期は配当金が減配予想です。残念。

2021.3期は一株あたり50円と、35円減配の予想です。

直近の増配率は中々に高い増配率でした。

株主優待制度

https://www.goldcrest.co.jp/ir/pdf/161219_02.pdf 参照

同社はQUOカード1000円分の株主優待を実施しています。

QUOカードは使い勝手が良いので、積極的に狙っていきたいですね。

配当方針

当社は、株主の皆様に対して継続的に安定した利益配当を実現することを基本方針としております。

https://www.goldcrest.co.jp/ir/pdf/200514_2.pdf より引用

業績次第ということです。

今期は残念ながら減配してしまったので、今後に期待したいですね。

個人的意見

結論から言うと、「今購入することはあまりおすすめしません」。

コロナに関係なく業績が悪化しているのが最大の懸念点ですね

合計の配当利回りはわるくないものの、業績が回復するまでは様子見を推奨します。

これからの時代は資産運用も重要になっていくでしょう。このブログが皆様の株式投資の手助けになれば幸いです。



 

↑(投稿情報などをつぶやきます)

※投資は自己責任でお願いします。当ブログは利益を保証するものではございません。

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