【銘柄分析】(8001)伊藤忠商事 【総合商社】

日本株・J-REIT

公開日 2020-11-11
最終更新日 2021-04-05

投資家のムッヒョです。

今回は、非財閥系の総合商社である「伊藤忠商事」の銘柄分析をしていきます。

同社は高配当株として有名です。保有に適しているかどうか分析していきましょう。

今回の記事を読むことで、この銘柄が購入・長期保有に向いているかどうかがわかります。

ぜひご覧ください。

 



基礎データ

株価2725円(11/11時点)
一株配当85円
配当利回り3.1%
株主優待--
株主優待利回り--
配当+優待利回り--
配当支払月6.12月
セクター商社

伊藤忠商事は、業界の中で売上高第二位を誇る業界大手の総合商社です。

金属セクターが、純利益のおよそ20%を占めています。

同業他社と比較すると、セグメントが分散されているようです

株価チャート

画像に alt 属性が指定されていません。ファイル名: image-24.png

チャートは綺麗な右肩上がりになっています。

株価は10年前と比較して4倍近くになっています。

業績推移

売上高、営業利益、純利益、営業利益率は、年度によってばらつきが生じています。

※2012.3期以前は、会計基準が現在の基準と異なっているため、営業利益が算出できませんでした。

同社は景気敏感株と言われる種類の銘柄で、世界経済の影響を大きく受ける銘柄です。

景気が良いタイミングでは業績が伸びやすい一方で、景気が悪いタイミングでは業績は下落する傾向にあります。

しかし同社は、同業他社に比べ価格変動の幅が大きい金属・資源のセグメントに占める割合が少ないため、他社よりも景気の影響を受けづらくなっています。

同業他社の多くが赤字を計上していた2016年に、同社はしっかりと利益を上げています。

2019.3期に売上高が前期の2倍以上になっていますが、これは会計基準の変更が要因です。

キャッシュフロー推移

CF(キャッシュフロー)は企業の現金の流れのことを指します。

  • 営業CF…企業の営業活動に関係した収益・費用の流れ
  • 投資CF…現事業を維持するために必要な資金や事業拡大のために投資される資金の流れ
  • フリーCF…営業CFから投資CFを引いたもの。ここから配当金や内部留保、借入金の返済などを行う。

フリーCFがマイナスになっている年が見受けられます。

景気敏感株であるとはいえ、フリーCFがマイナスになっている年がある点には注意が必要でしょう。

配当金性向(PLベース)

  • EPS…一株あたり純利益
  • DPS…一株あたり配当金

配当性向を見ることで今後の配当の持続安全性を知ることができます。配当性向が低ければ低いほど安全性が高くなります。

一般的に使用されている配当性向はPLベースのものですが、個人的にはCFベースの配当性向を見たほうがより正しい配当持続安全性を知ることができると考えています。

というのも、PLベースの配当性向には「発生ベース計上」「見積もり計上」など、今期のキャッシュイン・キャッシュアウトを伴わない項目(減価償却費など)が含まれているので、正確な配当安全性を見積もりづらいからです。

PLベースの配当性向は、2020.3期で25%程度です。問題ないレベルです。

コロナの影響を受け、2021.3期の他の総合商社の配当性向が高くなっている一方、同社は安定した配当性向を維持しています。

配当金性向(CFベース)

一般的にはPLベースの配当性向が利用されますが、配当金はフリーCFから支払われるものです。ゆえに、CFベースでの配当性向のほうが安全性をはかる際にはふさわしいと個人的には考えています。

CFベースの配当性向は、バラバラに推移しています。

安定しているとは言いがたい推移ですが、同業他社と比較すると安定しています。

※2021.3期のCFは不明な状態なので、注意する必要があります。

現金等

利益剰余金は、俗に言う内部留保のことです。注意点として、現金だけではなく、設備・固定資産なども含まれています。

現金等は、企業がすぐに現金化できる証券などを含むキャッシュの残高のことです。

両者は区別して考える必要があります。

一般的には現金等に注目した方が配当安全性を知ることが出来ます。

現金等は、現在6000億円強が保有されています。

もし仮に利益が大きく低減しても、これを配当金支払いに当てることで、当面は配当を減配せずに維持することが出来るでしょう。

配当金推移

減配している年もありますが、基本的には右肩上がりに推移しています。

2020.3期は一株あたり85円です。

2021.3期は一株あたり88円と、3円増配の予想です。

株主優待制度

同社は株主優待制度を実施していません。残念。

配当方針

配当性向の段階的な引き上げ
将来的に配当性向を30%目途とすべく、段階的な引き上げを実施します。

自己株式取得の更なる積極活用
1億株程度を目途として、キャッシュフローの状況等に鑑み継続的に実施します。

https://www.itochu.co.jp/ja/ir/shareholder/dividend/index.html より抜粋

コロナの影響を受けている2021.3期を除くと、直近三年間は配当性向が25%程度を推移しているで、増配が期待できる配当方針だと思います。

個人的意見

景気はいずれ回復すること、同社の配当方針が増配を期待できるものであること、企業としての財務基盤が安定していることを考慮すると、長期的に保有するのであればオススメできる銘柄です。

さらに、景気敏感株である総合商社銘柄の中でも、同社は安定した業績を見込めるセグメント構成となっています。

以上の点から、同社株式は長期保有に向いている銘柄であり、オススメ出来る銘柄です。

総合商社の銘柄の中から一つ選べと言われたら、自分は同社株式を選択します。

これからの時代は資産運用も重要になっていくでしょう。このブログが皆様の株式投資の手助けになれば幸いです。

共にこの資本主義社会を生き抜いていきましょう!

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