公開日 2021-01-07
最終更新日 2022-10-17
何してる企業?
アサンテ(6073)は、木造住宅を対象としてシロアリ防除や湿気・地震対策、太陽光発電システムの設置、リフォームを行う「ハウスアメニティ」事業と、法人所有物件を対象として害虫・害獣防除を行う「トータルサニテーション」事業を手掛けている会社です。

サービス別の売上割合は、シロアリ防除サービスが42%、湿気対策サービスが20%、地震対策サービスが27%、その他が11%。
直近数年は新型コロナによりマイナスの影響を受けているものの、人間が自然と共に生活していく上で、同社のこれらサービスの需要がつきることはないため、中長期的な事業継続性には問題がないと推察できます。

シロアリ駆除には悪徳商法のイメージがどうしても付き纏います。それゆえ、同社の東証プライム上場というブランドは競争優位性を生み出すと思われます。
分析スタート
基礎データ(2022/10/17時点)
- 時価総額 195億円
- PER 18.39倍
- PBR 1.51倍
- 自己資本比率 82.1%
- 配当利回り(予) 3.9%
- 優待利回り(予) 0.63%
- 総合利回り(予) 4.53%
基礎データはざっくりこんな感じです。もう少し詳しく掘り下げていきます。
業績
一株あたり利益(EPS)

2020/3までは成長基調にありましたが、2021/3以降は新型コロナの影響により業績が落ち込んでいます。
2022/3にEPSが大きく低下していますが、このEPS低下の要因は子会社化した企業ののれんの減損損失によるものであり、キャッシュインが減少したわけでもキャッシュアウトが生じたわけでもないため、実態はそこまで酷いものではありません。売上などは2021/3と同程度です。
2023/3の業績は前年と比較して大きく回復する予定ですが、前述の通りのれんの減損を無視すれば2022/3の収益の実態は2021/3と同程度であるため、実質2021/3から横ばいに推移していると考えてよいでしょう。

中長期では問題ないと思いますが、しばらくは厳しい展開が続くかもしれません。頑張ってほしいですね。
営業・投資・フリーCF(単位:100万円)

営業CF、フリーCFは毎年安定してプラスの数値を叩き出しています。
基本的には投資CFも発生していないため、営業CFがほぼそのままフリーCFになっているかたちです。

長らく安定して配当金をもらい続けるのにピッタリなCFの推移です。
営業利益率・CFマージン

営業利益率、CFマージンともに悪くない数値ですが、2020/3より低迷しています。言わずもがな新型コロナの影響です。
ここから巻き返していけるかに注目です。

頑張って欲しいですね。
財務
自己資本比率・有利子負債比率

自己資本比率は82%、有利子負債比率は4%と、鉄壁の財務です。
倒産などの心配は必要なさそうで、精神衛生上良いですね。

安心してホールドできます。
現金及び現金同等物(単位:100万円)

2022/3期の現金及び現金同等物はおよそ65億円程度あります。
なお、同社の2022/3の利益はおよそ5億円です。

続きは言うまでもないです。
株主還元
還元姿勢
当社は、株主の皆様に対する利益還元を最優先に考え、安定的な配当の維持を基本として、企業体質の強化及び内部留保の充実等を総合的に勘案することを配当政策の基本方針としております。
剰余金の配当のお知らせより抜粋
同社は株主に対する利益還元を最優先に考えるなど、非常に株主還元に熱心な姿勢をしています。
加えて「安定的な配当の維持」、つまりは非減配の方針を明言しており、配当金投資では注目の存在だと言えます。

好き!
配当・配当性向

配当金もしっかり増加させています。
2022/3には配当性向を100%以上にしてでも増配しており、同社の維持・執念を感じます。
配当性向がここ数年高いのが懸念点ではありますが、上述の現金保有額や、新型コロナが落ち着きつつあることを考えるとあまり悲観的になる必要はないように思えます。

根性見せてますね。
株主優待

2000円分(1000円×年2回)の金券を貰えます。使い勝手も良いため、魅力的です。

私はスーパーで使ってます。
まとめ
同銘柄は将来性もあり、株主還元にも積極的であるため、長期保有に持ってこいな銘柄だと思います。
短期的には厳しい展開が続いており、株価もやや軟調に推移していますが、買い時と考えることも出るかもしれませんね。

少なくとも私は手放すつもりはありませんし、なんなら買い増しても良いかなぁ、とも考えつつあります。
↑(投稿情報などをつぶやきます)
※投資は自己責任でお願いします。当ブログは利益を保証するものではございません。
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