センチュリー21ジャパン(8898)、高収益・堅牢財務・高利回りな不動産仲介FC【銘柄分析】

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何してる企業?

センチュリー21ジャパン(8898)は不動産仲介フランチャイズ業を手がける会社です。(以下21ジャパンと呼称します。)

21ジャパンは米国に本社を置くセンチュリー21とサブフランチャイズ関係を結んでおり、伊藤忠商事と金融機関が大株主です。同ブランドは全世界に14,250店舗を展開しており、世界最大規模の不動産仲介ネットワークを有しています。

センチュリー21は直営店を持たずFC加盟店のみを運営する方式をとっていますが、21ジャパンも同様の運営方式であり、これが利益率を上げる要因の一つになっています。

なお、21ジャパンの加盟店は日本全国に展開しており、2022年2Q時点での加盟店数は996店舗です。売買・賃貸の両方を取り扱う不動産仲介フランチャイズ業としては店舗数日本No. 1を誇っています。(賃貸仲介に限定すればアパマンショップが店舗数日本No.1となります。)

むっひょ
むっひょ

セ〇ンしかりマ〇クしかり、フランチャイズの本部って凄い儲かっているイメージがあります。



分析スタート

基礎データ(2021/12/24時点)

  • 時価総額 113億
  • PER 14.68倍
  • PBR 1.69倍
  • 自己資本比率 87.9%
  • 配当利回り(予) 4.5%

基礎データはざっくりこんな感じです。もう少し詳しく掘り下げていきます。

業績

一株あたり利益(EPS)

パッと見では、EPSは2017/3期をピークに減少傾向にありつつも、2021/3期に盛り返したように見えます。

しかし、2020/3期に大きく減少しているものは、有価証券評価損の計上による特別損失であり、一過性のものでした。特別損失を除外すると減少幅はおよそ3%程度に抑えられ、EPSは74.2円となります。

これを踏まえるとEPSは77.06→74.2→67.23円と漸減しているため、業績が緩やかに悪化していることが分かります。

むっひょ
むっひょ

2022/3期(予)は少し盛り返しています。ここから業績が良くなることを期待したいですね。

営業・投資・フリーCF

営業CFは安定かつ増加傾向にあります。

2011年・2015年のフリーCFがマイナスになっていますが、これはどちらも有価証券の取得に起因するものです。

現金が有価証券に形を変えただけであることを考慮すると、実質的にフリーCFは全ての年においてプラスであると捉えて問題なさそうです。

むっひょ
むっひょ

営業・フリーCFが毎年プラスになっている銘柄は長期投資向きです。これで業績も上向きならば言うことなしなのですが…。

営業利益率・CFマージン

セクターによるものでもあるとは思いますが、営業利益率・CFマージン共に高水準です。

営業利益率は減少傾向にあるのが懸念点ですが、それでもなお20%以上あるのは魅力的です。

むっひょ
むっひょ

頑張っておくれ。



財務

自己資本比率・有利子負債比率

自己資本比率は驚異の80%超えです。

有利子負債比率に関しては記載が無かったのですが、そもそも同社には有利子負債がありませんでした。凄い。

むっひょ
むっひょ

「何この財務、えぐ過ぎん?」がこの銘柄の第一印象でした。

現金及び現金同等物

2021/3期は有価証券を売却したことが要因となり大幅に増加しています。

ちなみに同社の総資産70億円程度の内、現金と有価証券でおよそ57億円分を占めています。

むっひょ
むっひょ

財務盤石すぎん?



株主還元

還元姿勢

当社は株主の皆様への利益還元を経営の最重要課題の一つとして位置づけ、安定した 配当を継続して実施していくことを基本方針としております。

センチュリー21 決算説明会資料 より引用

月並みなやつです。

2020年までは減配をしていないことを鑑みると、一応は積極的なのか…?と思いきや2021年に減配しました。これはどう捉えれば良いのでしょうか?

むっひょ
むっひょ

もうちょっと具体的に頼んます。

配当・配当性向

上述した通り、配当は2020年までは減配をしていませんでしたが、2021年には減配されてしまいました。残念。

減配後の配当性向は67%で、やや高いですがギリ許容範囲といったところでしょうか。

仮に再び5円減配された場合、配当利回りは4%となります。

むっひょ
むっひょ

2度目の減配は勘弁して欲しい。



まとめ

高収益なフランチャイズ事業を手掛ける同銘柄ですが、業績が緩やかに悪化していることが今後の懸念点として挙げられます。

反面、非常に堅牢な財務基盤を有していること、減配後も高い配当利回りを維持しています。

更なる減配の可能性を割り切ることが出来るのであれば、長期保有を検討しても良い銘柄だと思われます。

むっひょ
むっひょ

そう考えると、今の株価水準は結構お買い得なのかもしれませんね。



↓過去に分析した不動産セクター。そのうちアップデートする予定です。

↑(投稿情報などをつぶやきます)

※投資は自己責任でお願いします。当ブログは利益を保証するものではございません。

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