MUFG(8306)、海外展開に積極的な三菱財閥系総合金融グループ【銘柄分析】

日本株・J-REIT

公開日 2020-10-10
最終更新日 2022-06-05

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何してる企業?

MUFG(8306)は数多くの金融サービスを展開する、日本国内最大手の総合金融グループ企業です。

メガバンクの一角である三菱UFJ銀行を筆頭に、信託業務にて国内第二位の売上規模を誇る三菱UFJ信託銀行、5大証券の一つである三菱UFJモルガン・スタンレー証券、国内最大級クレジットカード発行会社である三菱UFJニコスなど、各々の業界においてトップクラスの企業から構成されています。

三菱UFJFGの経営戦略 より参照

また、日本国内のみならず、タイの大手銀行であるアユタヤ銀行、インドネシアの大手商業銀行であるバンクダナモンなどを連結子会社化するなど、M&Aを行うことで海外にも積極的に事業展開をしています。

収益構造では、他のメガバンクに比べて海外比率が高いという特徴があり、これにより業績の更なる成長が見込めます。

同上

しかしこれは同時に、業績が世界経済により左右されやすくなるということも意味しています。ただでさえ金融業は景気敏感な事業な訳ですから、この点には留意しておく必要があります。

むっひょ
むっひょ

言わずと知れた三菱財閥系企業。圧倒的なブランド力を誇っていますね。



分析スタート

基礎データ(2022/6/4時点)

  • 時価総額 9.8兆円
  • PER 9.33倍
  • PBR 0.55倍
  • 自己資本比率 4.6%
  • 配当利回り(予) 4.33%

基礎データはざっくりこんな感じです。もう少し詳しく掘り下げていきます。

業績

EPS | (単位:円)

コロナショックにより2020年度EPSは大きく毀損されましたが、これは貸倒引当金などの減損損失を計上したことが要因でした。キャッシュアウトが伴っていないことが不幸中の幸いです。

2021年度EPSは引当金の減少や保有株式評価益の増加により持ち直し、2022年度EPSは米国金利の上昇の恩恵を受け、業績が大きく躍進しました。

むっひょ
むっひょ

金利には、40年間金利が下落した後に20年金利が上昇する、60年のサイクルがあると言われています。これはつまり2040年までは業績向上が期待できるということ…?

営業・投資・フリーCF |(単位:百万円)

銀行業のCF推移は様々な要因に左右されるので、一概に比較するのが難しいです。そのため、他の銘柄程CFを気にしないで良いと思います。

2021年度の営業CFの爆増に関しては、為替の円安傾向とコールローン・コールマネーの増減に依るものが大きいです。

むっひょ
むっひょ

コールローン・コールマネーに関しては、銀行間での金銭の貸し借りのことだと思って頂ければ結構です。

経常利益率・CFマージン

利益率・CFマージンはどちらも高水準を推移しています。昨年度までは利益率が下落傾向にありましたが、今年度はしっかり持ち直しています。

むっひょ
むっひょ

営業CFマージンに関しては、上述の通りそこまで気にしなくても良いです。



財務

自己資本比率・有利子負債比率

銀行は他人の預金を使って収益を稼ぐビジネスモデルであるため、どうしても自己資本比率などは低くなります。

むっひょ
むっひょ

もし上の数値が銀行ではない企業のものだったら、即座に損切りするレベルの自己資本比率ですが、銀行なのでこんなもんです。気にしないで良いです。

現金及び現金同等物 |(単位:百万円)

現金等は右肩上がりに増加しています。

金融業は現金を使って現金を得る事業が多いため、この数値の大きさはそのまま金融業を営む企業の力を示しがちです。

むっひょ
むっひょ

企業の収益源(銀行の場合は現金)がどれだけ手元にあるかは注視しておきたいですね。



株主還元

還元姿勢

当社は、資本の健全性や成長のための投資との最適バランスを検討した上で、配当を基本として株主還元の充実に努める方針としております。配当につきましては、利益成長を通じた1株当たり配当金の安定的・持続的な増加を基本方針とし、2023年度までに配当性向は40%への累進的な引き上げをめざしてまいります。

同社株主還元方針 より引用

減配はあまり心配しないで良さそうな還元方針です。また、配当性向40%と述べていますが、同社は機動的に自社株買い・償却も行なっているため、実際の総還元性向はもっと高いです。

むっひょ
むっひょ

熱心な還元姿勢を伺えます。好き!

配当・配当性向

配当は増加傾向にあります。配当性向も無理のない数値です。

2022年もしっかり増配していますね。

むっひょ
むっひょ

更なる増配を期待します。



まとめ

米国の長期金利上昇の恩恵を受け、業績が好調な銀行業ですが、同社はその中でも特に世界経済に大きく左右されてしまう業態であることを意識しておく必要があるでしょう。

その将来性が悲観的な見方をなされている銀行業ですが、銀行業そのものが無くなることや、全ての銀行が潰れることは考えづらいでしょう。もし仮に銀行業が不調になったとしても、同社の収益は銀行以外の部門の比率が高いため、他のメガバンクを有する銘柄よりは(相対的に)安心して保有できる銘柄だと言えるかもしれません。

むっひょ
むっひょ

私は良いタイミングで仕込めたので、一生保有する予定です。どんどん増配していっておくれー。



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↑(投稿情報などをつぶやきます)

※投資は自己責任でお願いします。当ブログは利益を保証するものではございません。

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