公開日 2021-06-26
最終更新日 2022-07-24
ぷろう(@singleman_money)です。先日、私のポートフォリオの合計20%程度を占めていたグラクソ・スミスクライン(NYSE:GSK)とAT&T(NYSE:T)を全て売却しました。理由は両社にスピンオフ、それに伴う減配可能性のアナウンスが発表されたからです。
そこで今回の記事では、企業のスピンオフによる影響、そのメリットデメリット、これを受け我々はどう行動した方が良いのかについて私見を述べていこうと思います。
いきなり結論:どう行動すべき?
結論から述べると
- 購入時のシナリオから逸脱したかどうかによる
これにつきます。あなたがなぜこの銘柄を購入したかが、そのまま保有するのか、あるいは売却するのかの判断基準となります。
まずは基本情報
グラクソ・スミスクライン(NYSE:GSK)
イギリスに本社を置く世界的な製薬企業。事業としては医療用医薬品、ワクチン、コンシューマーヘルスケアの3つのセクターから構成されています。売上の50%を医療用医薬品セクターが占めており、次いでワクチンセクターが25%程度、残りをコンシューマーヘルスケアセクターが占めています。コンシューマーヘルスケアセクターでは「ポリグリップ」や「アクアフレッシュ」など、日本でも馴染みのある製品があります。
AT&T(NYSE:T)
アメリカの通信事業大手。事業としては通信事業・メディア事業を有していますが、先日メディア事業のスピンオフ(分社化)を発表しました。事業規模としてはベライゾンと並び米通信2強と言われていましたが、同業他社のTモバイルUSが昨年4月にスプリントと合併し、AT&Tの事業規模は米国第3位となりました。更に、連続増配36年の配当貴族としての実績も失うことが予想されています。
スピンオフとは
会社の一部門を切り離し独立させること。
広義ではスピンアウトと同義ではあるが、狭義ではスピンオフは、元の企業と関係が切れずに、元の企業のブランドや販売チャネルなどの資産を活用することができる場合をさす。新会社の株式を親会社の株主に割り当てる方式をさすこともある。
近年、日本においてMBOなど、バイアウトと呼ばれる企業買収の手法が用いられているが、バイアウトは、スピンオフするための手段として活用されている。
https://www.nomura.co.jp/terms/japan/su/spin-off.html より引用
つまるところ分社化のことです。
メリット
- スピンオフした会社の株式を受け取れることがある。
- 本体の経営の最適化による業績の向上が期待できる。
デメリット
- スピンオフした分売上が減少するため、基本的にはその会社の株価は下落する。
個人的には購入時のシナリオが狂うので嫌いですね…。
なぜ全て売却したのか
今回、私が保有している2社の株式を全売却しました。どちらもディフェンシブかつ高配当な銘柄なので、インカム目当ての投資家として安心して保有しやすかったのですが、今回のアナウンスを聞いて泣く泣く売却しました。
理由としては
- 減配の可能性がある(予想シナリオから逸脱した)から
- このまま保持すると確定申告の手間がかかるから
の2点です。
減配の可能性がある(予想シナリオから逸脱した)から
自分がこれら2つの銘柄を保有した理由は、2社が景気に関係なく減配せずに安定した配当金を支払い続けてくれると予想していたからです。
しかし今回のスピンオフに伴い、AT&Tは40%程度の減配を、グラクソ・スミスクラインは明確な数字は出していませんが2022年に減配を考えていることが判明しました。
購入時の予想シナリオが悪い方向に崩れてしまったため、今回リスク管理の一環として全売却を行いました。
ただ、減配後の配当と株価によっては再購入も検討しています。今後の動向に注目です。
このまま保持すると確定申告の手間がかかるから
当該2社は、今回スピンオフされる会社の株式を既存の株主に割り当てる予定です。
しかし、この株式は特定口座(確定申告不要な口座)ではなく一般口座(確定申告が必要な口座)に入庫されます。
そのため、スピンオフされる企業の株式を保有していると、確定申告をする必要が出てくるのです。
私は確定申告をするのが面倒なので、全売却を行いました。
まとめ
基本的に保有株式を売却するしないは、
購入時のシナリオから逸脱したかどうか
という観点から考えると判断しやすいと思います。
皆さんも参考にしていただければ幸いです。
↓現在はTと同じ通信セクターのVZに注目しています。
↑(投稿情報などをつぶやきます)
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