公開日 2022-01-20
最終更新日 2022-02-16
味方(ヒーロー)ではなくなったFRB
今月上旬に発表された12月FOMCの議事録によると、どうやらFRB(連邦準備制度理事会)は、テーパリング後の利上げのみならず、既にバランスシートの圧縮についても検討しているようです。
バランスシートの圧縮とは、FRBが保有している米国債やMBSなどを減少させることを意味します。
コロナ禍においてFRBは、保有する債権などが償還(現金化)された後、その現金で再び債権などを購入していましたが、近いうちに償還後の再購入を辞めることを検討している模様です。
つまり、これまで市場・投資家に買い圧力を提供してきたヒーローは隠居し、市場での強大な買い圧力が消失する可能性が高いということです。
FRBによる買い圧力の消失は金融相場トレンドの転換を意味しており、チンケな個人投資家はこれに立ち向かう=自殺行為となるでしょう。
そして米国と日本の金融市場にはある程度の相関関係が存在しているため、今回の事象は日本の市場にマイナスの影響を及ぼすことが予想されます。
「Don’t fight the FED(連邦準備制度とは闘うな)」の格言に従い、投資姿勢を変える必要があるかもしれません。
どう立ち回るか
これまで、余剰資金の大半を日本株と米国株へと回す「攻め」の投資スタイルを取っていましたが、一連の流れを踏まえ、私個人はしばらく「逃げ」か「守り」の投資スタイルに徹しようと思っています。
逃げ
「逃げ」の投資スタイルにする時は、キャッシュポジションの増加・新規投資の取りやめを行い、市場を静観しようと考えています。
「攻め」の投資スタイルでは余剰資金の大半を投資へと回すスタンスなのに対して、「逃げ」では余剰資金の現金比率を高めつつ、新規投資を行わずにタイミングを伺う、所謂暴落を待つスタンスですね。
但しこれは現在世界的に発生しているインフレに弱く、機会損失も生じるため個人的に好きなやり方ではありません。加えて、月々のCFを増やすことを目的にしたインカム目当ての個別株投資と真逆のことをやっているため、私と相性が悪いです。
そのため、取るとしたらおそらく私は「守り」の投資スタイルを取ると思います。
守り
「守り」の投資スタイルにする時は、新規投資先セクターの限定・新規買い付けの慎重化を行う予定です。
投資先セクターに関しては、今回の変更がFRBの資産圧縮に伴う変更であるため、これに対応できるセクターを選択する必要があります。
私の場合は、銀行・資源・石油株あたりのセクターに限定しようと思います。
銀行株は、資産圧縮→長期国債価格の低下→長期金利の上昇によって収益の上昇が期待できること。
資源・石油株などは、プライシングパワー(コモディティや素材を扱うの企業に多い、商品の値上げをすることで相手企業に利益の減少を転嫁できる優位性)のある企業ならば、資産圧縮をするに至った理由であるインフレに対応できること。
以上の観点から、これらの銘柄が属するセクターが投資対象になり得ると現時点では判断しています。
これに加え、目をつけた銘柄が本当に割安水準になった際にのみ買い出動を行います。(有言実行出来るかは分かりませんが…)
2つのスタイルに共通することとして
どちらのスタイルを取るにしても、「投資先を絞る」「市場から全降りはしない」という点は共通しています。タイミングが来るまで行動しない、という個人投資家最大の利点も活かしていきたいと思います。
↓前回のFOMCについて書いた記事。
↑(投稿情報などをつぶやきます)
※投資は自己責任でお願いします。当ブログは利益を保証するものではございません。
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